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法定相続人について考える

2022-01-13

人が亡くなったとき、故人(被相続人と呼ぶ)の財産は誰が引き継ぐのでしょうか?誰でも故人の財産を引き継ぐことができるわけではありません。民法では、故人の財産を相続できる人(相続人)を決めています。今回は、誰が遺産を引き継ぐのかについて考えます。

目次

  1. 法定相続人とは?
  2. 法定相続人を把握する

1.法定相続人とは?

法定相続人とは、法律で決められた故人(被相続人)の財産を相続できる人です。相続では、遺言書の内容が優先されます。つまり遺言書で「誰(受遺者)に○○という財産(あるいは△%という割合)を渡す」という指示があれば、その指示が優先されます。しかし、遺言書がない場合や、遺言書に指定のない遺産を、律でめた相続人が相続することになります。

法定相続人になる人は、被相続人の配偶者と被相続人の血族です。血族相続人には相続順位が定められており、相続順位は下記のようになります。

第1順位:子ども、代襲相続人(直系卑属)

第2順位:親、祖父母(直系尊属)

第3順位:兄弟姉妹、代襲相続人(傍系血族)

配偶者の取り扱い

配偶者は相続開始時に存在していれば常に相続人になります。なお、配偶者とは「法律婚をしている配偶者」に限られます。

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2.法定相続人を把握する

相続が発生したら誰が相続人や受遺者になるのかを把握しなくてはなりません。

まず行うのが遺言書の確認です。自宅、銀行や弁護士・司法書士・税理士に預けられていることもあります。遺言書が公正証書遺言の場合、公証役場で存在の有無を照会することができます。さらに、民法(相続法)の改正により2018年以降、法務局で自筆証書遺言が保管できるようになりました。このように様々な遺言の仕様があります。遺言書を作成したら受遺者、法定相続人に伝えておくのが良いと思います。

遺言書が公正証書遺言以外の場合には、開封などせずに家庭裁判所に提出し、検認の申し立てを行います。検認とは、遺言書の内容を確認し相続人に通知するとともに、内容の変造・偽造を防止するための手続きです。

遺言書の調査・検認と同時進行で推定相続人(相続人になる可能性のある人)を調べる作業を行う必要があります。家族形態が複雑化している今、どこに相続権を有する人がいるか分からないからです。被相続人の前妻との間に子がいる、あるいは生前養子縁組をした子がいる可能性もあります。推定相続人は戸籍謄本を取得して確認します。取得する戸籍謄本は被相続人が生まれてから死ぬまでのすべての戸籍謄本です。相続人については全員分の戸籍謄本を取得します。被相続人の戸籍上で新たな相続人が見つかった場合あるいは相続人の中に行方不明者がいる場合、その戸籍謄本とともに戸籍の附票を取得して連絡先を突き止め、相手に連絡しなくてはなりません。戸籍謄本を取り寄せるにはかなりの手間と時間がかかります。

まとめ

相続が発生した場合、遺言書がなければ、相続人同士で遺産分割の協議を行うことになりますが、それぞれの主張もあり、なかなかまとまらないこともあるでしょう。例えば、実際に介護などで世話になった子どもと、遠方に住んでいて数年に一度しか会わない子どもがいたとしても、法定相続分は同じです。トラブルに発展する可能性もあります。
しかし、遺言書に世話になった子どもに対して多く相続させる内容が記載されていれば、相続人の納得も得やすく、トラブルを回避できるかもしれません。

遺言書で指定をすれば、法定相続人以外にも財産を引き継ぐことができます。例えば、介護をしてくれた法定相続人以外の人や、経営する会社の者などへ引き継ぎたいのであれば、遺言書にその旨を記載することができます。

遺言書があれば、遺言者の想いに沿った内容で財産を引き継ぐことができます。また、遺言書には相続内容を記載するだけでなく、付言事項としてメッセージを記載することも可能です。
付言事項には法的な拘束力はありませんが、遺言者の想いを伝えられる非常に大切な要素です。大切な家族への最後のメッセージとしてもとて良いと思います。

アローエステートでは、遺言書の作成など、相続についてのご相談を承っています。